親が急に倒れた時の介護手続きの流れ|退院後に家族が準備すること

救急搬送から介護サービス利用まで、必要な手続きを時系列で解説

「親が突然倒れて救急車で運ばれた」「脳梗塞や骨折で入院し、退院後は介護が必要と言われた」――このような状況では、本人の体調だけでなく、家族も大きな不安を抱えることになります。

突然の出来事に、 「何から始めればいいの?」 「介護保険はどうやって利用するの?」 「退院後は自宅で生活できるの?」 と戸惑う方も少なくありません。

しかし、介護には利用できる制度やサービスが整備されており、正しい手順を知っておくことで、その後の負担を軽減できます。

この記事では、親が急に倒れた場合に行うべき介護手続きの流れを、時系列に沿ってわかりやすく解説します。

この記事の内容
  • 親が急に倒れた直後に確認すること
  • 病院の相談員へ相談する
  • 地域包括支援センターへ相談する
  • 要介護認定を申請する
  • ケアマネジャーを決める
  • 介護サービスを利用する
  • 退院後の住環境を整える

親が急に倒れた直後に確認すること

まずは本人の命と治療を最優先に考えます。救急搬送された後は、医師から病状や治療方針について説明を受けましょう。

この段階で確認しておきたいことは次のとおりです。

  • 病名や現在の状態
  • 手術や治療の予定
  • 後遺症が残る可能性
  • リハビリが必要か
  • 入院期間の目安
  • 退院後の生活についての見込み

退院後に介護が必要となるケースでは、早い段階から準備を始めることが重要です。

STEP 1

病院の相談員(医療ソーシャルワーカー)へ相談する

多くの病院には、医療ソーシャルワーカー(MSW)や退院支援担当者がいます。

介護が必要になる可能性がある場合は、できるだけ早く相談しましょう。

相談できる主な内容

  • 退院後の生活について
  • 在宅介護か施設入所か
  • 介護保険制度の利用方法
  • 要介護認定の申請方法
  • 利用できる福祉制度

医療ソーシャルワーカーは、病院と地域の介護サービスをつなぐ役割を担う、家族にとって非常に心強い存在です。

STEP 2

地域包括支援センターへ相談する

介護の総合相談窓口となるのが地域包括支援センターです。

「何から始めればよいかわからない」という場合でも、状況に応じて必要な手続きを案内してもらえます。

相談できる内容

  • 要介護認定の申請方法
  • ケアマネジャーの紹介
  • 利用できる介護サービス
  • 認知症に関する相談
  • 家族の介護負担について
STEP 3

要介護認定を申請する

介護保険サービスを利用するためには、多くの場合、要介護認定が必要です。

申請先は、市区町村の介護保険担当窓口です。

要介護認定の流れ

  • 市区町村へ申請
  • 認定調査員による訪問調査
  • 主治医意見書の作成
  • 介護認定審査会で判定
  • 要介護度の決定

通常、申請から認定結果が届くまで約30日かかります。

ポイント: 退院日が近い場合は、暫定ケアプランを利用して介護サービスを開始できる場合があります。早めに病院やケアマネジャーへ相談しましょう。
STEP 4

ケアマネジャーを決める

要介護認定を受けたら、居宅介護支援事業所を選び、ケアマネジャーにケアプランを作成してもらいます。

ケアマネジャーは、本人や家族の希望を聞きながら、必要な介護サービスを調整する専門職です。

ケアマネジャーの主な役割

  • 本人や家族の希望を確認する
  • 必要な介護サービスを提案する
  • ケアプランを作成する
  • サービス事業者との連絡や調整を行う
  • 介護状況に応じてプランを見直す

介護生活を支える重要なパートナーになるため、不安や疑問は遠慮せず相談しましょう。

STEP 5

介護サービスを利用する

ケアプランが決まると、介護保険サービスの利用が始まります。

本人の状態や家族の状況に合わせて、必要なサービスを組み合わせることが大切です。

訪問介護(ホームヘルパー)

食事・入浴・排泄などの身体介護や、掃除・洗濯・買い物などの生活援助を受けられます。

デイサービス

日帰りで施設に通い、食事・入浴・レクリエーション・機能訓練などを受けられます。

訪問看護

看護師が自宅を訪問し、医療処置や健康管理を行います。

ショートステイ

短期間施設へ宿泊し、家族の介護負担を軽減できます。

福祉用具レンタル

介護ベッド、車いす、歩行器などを介護保険で利用できます。

STEP 6

自宅環境を整える

退院後に自宅で生活する場合、安全に暮らせる環境づくりが重要です。

  • 手すりを設置する
  • 段差を解消する
  • 滑り止めマットを使用する
  • 室内の不要な物を整理する
  • トイレや浴室を使いやすくする
ポイント: 介護保険を利用した住宅改修費の支給制度が利用できる場合があります。事前にケアマネジャーへ相談しましょう。

家族で話し合っておきたいこと

介護は長期間続くこともあるため、家族で役割を共有しておくことが大切です。

  • 主な介護者は誰にするか
  • 通院の付き添い担当
  • 緊急時の連絡方法
  • 介護費用の管理方法
  • 在宅介護か施設介護か

一人だけに負担が集中すると、介護する側が疲弊してしまいます。家族全員で無理のない体制を整えましょう。

急な介護でよくある失敗

突然介護が始まると、焦りから判断を急いでしまうことがあります。

  • 家族だけで介護しようとする
  • 要介護認定の申請が遅れる
  • 介護サービスを利用しない
  • 一人で悩みを抱え込む
  • 仕事をすぐ辞めてしまう
重要: 介護は長期戦になる可能性があります。制度や専門家を活用しながら、無理なく続けることが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q. 親が入院中でも要介護認定は申請できますか?

はい。入院中でも要介護認定の申請は可能です。退院後の生活を見据えて、早めに手続きを進めることをおすすめします。

Q. 要介護認定の結果が出る前にサービスは利用できますか?

状況によっては、暫定ケアプランを作成することで、認定前でも介護サービスを利用できる場合があります。詳しくはケアマネジャーや市区町村へ相談してください。

Q. 介護費用はどれくらいかかりますか?

介護保険サービスの自己負担は原則1〜3割です。所得によって負担割合が異なります。また、高額介護サービス費制度など負担を軽減する制度もあります。

まとめ

親が急に倒れ、介護が必要になった場合は、慌てず順番に手続きを進めることが大切です。

  • 病院で病状や退院後の見通しを確認する
  • 医療ソーシャルワーカーへ相談する
  • 地域包括支援センターへ相談する
  • 要介護認定を申請する
  • ケアマネジャーを決める
  • 介護サービスを利用する
  • 自宅環境を整える

介護は家族だけで抱え込むものではありません。

医療機関、地域包括支援センター、ケアマネジャーなどの専門職と連携することで、本人も家族も安心して生活を続けられる環境を整えることができます。

介護について一人で悩んでいませんか?

介護保険制度やサービス選びについて、正しい情報を知ることが安心への第一歩です。

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